日本の男女言葉遣いの変化に関する考察/关于日本男女用语变迁的考察文献综述
2020-04-13 01:04
文 献 综 述
『女ことばと日本語』を読んで、女性でも男性でも、時と場合に応じてさまざまな言葉を使い分けていることが分かる。女ことばには、「丁寧で、やさしい、女らしい話し方」という意味もあり、女の子が乱暴な言葉づかいをすると「女の子なんだから、もっとていねいな言葉を使いなさい」と言われる。男の子は「男なんだから」ていねいな言葉を使えとは言われません。なぜ女性だけが言葉づかいによって女らしさを表現することを期待されるのだろうか。本書は、これらの「女ことばをめぐる問い」に答えることを目指している。
まず、金田一春彦の『日本語概説』によって、古代には、男女によることばの違いは、あまりなかった。『源氏物語』でも男女による言葉の違いは、あまり見られない。大野晋氏によれば、『万葉集』では、男性が「言うな」というところを女性は、「な言ひそ」と言っている程度である。違いがはっきりしたのは、鎌倉時代である。女性の方は、漢字をできるだけ少なくし、行書体のかなを使っていたが、明治以後は、このような差も、すくなくなり、現在では、男女の差は、殆ど見られない。それでも日本人には、男女の性別の違いによる言葉遣いの違いがわかる。
次は、『女とことば今昔』という文献であるが、これは日本の社会観察学者である杉本つとむの女性語を引用し、女ことばの今昔を検討したものである。女性用語は平安時代に初めて出現し、「斋宫」の「忌語」で具体的に表現した。これが最初の女性語の形態である。あの時とその後の鎌倉時代で、侍女は和語を使い、男性と一般の女性は漢語を使った。女性用語がだんだん形成してきた。室町時代に入ってから、上層社会で「女房詞」を出現した。女房詞は宫廷女官たちに使用された隠語であった。江戸時代に入った後、女性用語は宫廷から中層社会に入ってきた。男女の社会地位が違ったので、女性の言行は社会環境の種々な制約を受けた。女性用語は日々成熟になり、特に都市ではそうであった。明治時代、政府は教育を行うため、標準日本語を制定して遂行した。成熟した女性用語は、民衆に広く使われ、女性が共同に使用した特定言語になった。近代になってから、女性用語もまた引き続き発展して変わっていた。終戦後、国際で女性の地位がだんだん向上し、その影響を受けて、男女平等という新しい思想が日本男女の心に入り、女性用語に凝らなくなってきた。
また、最近岩波新書の一冊として出た『女ことばと日本語』は、女性の日本語論を体系的に、わかりやすくまとめた本だ。これを読むと、日本語における女ことばというものが、どんな歴史的な背景のもとで成立し、どんな社会的な役割を持たされてきたかが、よくわかる。男女の何気なく使っている言葉にも様々な差があり、それらは深く社会構造や男女間の地位の差と関係している。本書で著者は、男女のことばについて社会言語学の観点から、 ことば、文化、性という三つの面で立体的に論じている。井出祥子の研究によって、男女の言葉使いの差が大体二つに分かれる。その一つはどちらか一方によってのみ使われる絶対のものである。たとえば、「のよ」、「わよ」、「あたくし」などを女性だけが使われる。それに相対して、「ぞ」「ぜ」「僕」なとを男性だけが言われるそうである。
最後に、『女のことばの文化史』によって、遠藤は現代のドラマにおける異性間の対話を研究した論文で「異性間の対話でも、その用語、表現はほとんど変わらない。若い男女の話言葉の性差が縮まっていることが確認できた」と述べている。女性の立場の変化からもうひとつ考えられるのは、女性が社会に進出するようになったこと、男女平等が世間で叫ばれるようになったことなどにより、男女の言葉遣いの違いがなくなりつつあることである。
要するに、日本語における女ことばが日本の社会的要素の影響を受けるものであり、
日本の社会の発展につれて変化しつつある。日本社会の伝統的な「男女に別あり」、「男
尊女卑」という思想が女ことばの形成と存在の主な原因であることが分かった#65377;ほかに、女性の自然的な心理的生理的要素の影響も考え込まなければならないのである。つまり、日本女性の女らしさの求めや女性の発声器官などの生理の条件などは女ことばの形成と存在の一つの原因とも言え。
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