現在に至るまでに、『源氏物語』と『紅楼夢』の比較について、多くの研究が行われた。

本稿はこれらの研究を参照しながら、その比較を展開する。

例えば、『《源氏物语》和《红楼梦》比较研究综述与思考』（饶道庆 著 红楼梦学刊 2004年4期）などの論文が書かれている。

今までの研究を総合的にみると、人物と主題思想と創作特色などにおいては、多くの異同点を持っていると言える。

主人公である「光源氏」と「贾宝玉」の比較と主題思想の追究などは非常に興味深いものがある。

両作品の創作特色も比較を通じて、たくさんの異同点が表れる。

本稿は具体的にこれらの異同点を分析する。

両作品は非常に有名な文学著作であり、後世の文学に対して大きな影響をもたらしたものでもある。

比較文学研究の視点を入れ、その異同点を解明し、中日文学の差異に対する理解をより一層深めることができると思う。

紫式部（生没年不詳）は平安時代中期の女性作家、歌人である。